食材費+人件費を表すFLコストは飲食店の重要な数値。適正値は50%以下?

経営・コンサルティング

 

飲食店経営をする上で重要な指標がいくつかあります。

その中でも、特に重要視されているのが「FLコスト」かもしれません。

皆さんは聞いたことがありますか?


「F」とはFOODの頭文字で食材費のこと。

「L」とはLABORの頭文字で人件費のことを指します。

この適正値は50%以下と言われてきました。それって本当でしょうか?


今回は、FLコストについて考えてみたいと思います。
 

 

飲食店は食材費と人件費が高い商売

 

 

 

飲食店は人件費が高い商売だとも言われています。

それでも以前は、一番高かったのはダントツで食材費。

それゆえに、原価率をコントロールすることでお店の利益をあげることができました。

 

ちなみに原価率とは、「原材料費÷売上×100」で求めます。

売上のうち何パーセントが原材料費だったかという意味ですね。

ちなみに、ここでいう原材料費には、食材の他、紙コップや使い捨てのフォークなども含まれます。 

 

ところが、近年急激に上がっているのが人件費。

これについては頭が痛いと感じている経営者が多いことでしょう。

それもそのはず、実は・・・、ということで、それぞれについて見ていきしょう。

 

F=食材費について

 

前述したように、食材費は飲食店で非常に大きな比重を占めます。

ファストフードやテイクアウトがある店舗では包装資材なども含まれますが、

基本的には原価のほとんどを食材費が占めています。

中には40%を超える業態もあり、これをコントロールすることが利益を多く確保することに直結していました。

 

原価は大きく分けて2つあります。

「理論原価(標準原価)」と「実際原価」です。

 

理論原価は、商品開発をする際などに重要視されるもので、

「これだけの原価がかかっているから、○○円にしよう」など、価格設定をするのにも使われます。

 

一方、実際原価とは、どれだけの売上を上げるのにいくらの食材を使ったかと、

現実的な数字を総合的に算出するもの。

各食材の歩留まりや、食材を仕込みすぎたことによりロスになってしまうタイムオーバーロス、

規定の量よりも多く食材を使ってしまうオーバーポーションなど、すべてを含んだものとなります。

 

飲食店においては、理論原価と実際原価の間には差が生じるもの。

これに気が付いていない経営者が少なからずいるので注意したいところです。

理論原価だけを基準にし、「もっと利益が出るはずだ」と考えるならば、それは大きな間違いです。

 

ただし、この二つの原価の差が10%以上もある店舗もあります。

こうなると異常で、何かの問題点を抱えている可能性があります。

まずは、理論原価と実際原価の両方をしっかりと把握し、出来る限り近づける努力をしなければなりません。 

 

L=人件費について

 

 

L とはLABORのこと。人件費をさすことは前述の通りです。

ここには社員に加え、アルバイトも含みます。

 

ご存知の通り2019年、東京と神奈川の最低時給(最低賃金)が1000円を超えました。

最も低い地域でも790円。これは10年前の東京都の最高賃金であり、この10年で約1.3倍に上がったことになります。

 

単純計算をすれば、以前、人件費が25%で収まっていた店舗は、現在30%を超えるということ。

もともと飲食店の利益率は20%程度と言われますから、この5%がいかに大きい数字かはお分かりいただけると思います。 

 

また、従業員が十分に集まらず、店長や社員が残業をしなければ店が回らない状態が頻出しています。

こうなると、元々給料が高いスタッフが残業することになり、さらに人件費は高騰。

深夜時給であれば1.25倍、残業についても1.25倍になるわけですから、

人不足が人件費高騰にさらに拍車をかけていることになります。

 

FLコストは合わせて50%以下が理想と言われるが・・・

 

さて、FLコストが分かったところで、適正値について考えていきましょう。

5年ほど前までは一般的な飲食店が目指すべき数値として、

「F値が30%以下、L値が20%以下、合わせて50%以下になるように」と言われていました。

当時は、自店とは多少の差があっても、一般的な数字としては説得性が高かったものです。

ところが今は、「人件費20%は難しい」と感じる地域が多いのが現状です。

 

とはいえ原価率をコントロールするには限界があるため、

一概に50%以下が目安だとは言い切れない状況になっています。

これはただの理想値であり、一般的なものとして特定の数字を示すことが難しくなっていると言えるでしょう。

 

では、何を基準にすれば良いのでしょうか? 

少し乱暴な言い方ですが、こうなると自分の店の目安は、自分の店で決めるしかありません。

無理な理想値を求めるよりは、自店の適正値を出してしまった方がいいのです。

 

FL コストの適正値を出すために必要な3つの観点

 

では、適正なFLコストを算出するために必要なのは何でしょうか。そこには3つの観点が必要だと考えます。

 

①お客様が感じる満足度

②スタッフが感じるオペレーション状況

③経営的観点から見た数値

 

お客様の満足度を追求するのであれば、

従業員はたくさんいて、商品は鮮度の高いものをたっぷり使うものがよいでしょう。

ただしそれでは、フードコストもレイバーコストもオーバーしてしまいます。 

 

何事も達成可能な範囲内で、適切な結果を残すことが重要となります。

従業員の中には、多少無理をしてでもお客様に満足してもらうことが最高に素晴らしいことだ、

と考える人もいますが、それによって店舗が赤字となり、

クローズしてしまったのでは、それ以上のサービス提供はできなくなってしまいます。

 

また従業員は、常に「きつい」といい、人数がいないとオペレーションが回らないと言うかもしれません。

とはいえ、人数を増やせばそれだけ人件費が高くなり、限界があるでしょう。

では、人件費を捻出するために食材費をカットすればいいかといえば、それではお客の満足は低下してしまいます。

 

全てのバランスをとるのは非常に難しいこと。

例えば、フードコストをギリギリまで下げても満足度が下がらないようにするには、

盛り付けを変えたり、あえて高級な食材を高額で出して客単価を上げてみたり、やり方はいくつもあるはず。

まずは理想とするFLコストを算出し、それを叶えるためにどのような努力をするべきなのかという手順で考えるようにしましょう。

 

まとめ

 

店舗のコスト管理で重要なFLコスト。

あまり気にせずにお店を経営している人も少なくありませんが、

これから人件費はますます高騰し、気がついたら再生不可能な状態になっていることすらあります。

飲食店が望まぬ形で閉店を迎えている現状を見れば、気楽な経営は非常に危ういのは分かるはず。

 

まず自分の店の理想値がどの程度なのか。

そして、現状はどの程度で、それを埋めるためには何をするべきなのか。

まずは数値を正しく知ることが大切です。

面倒くさがらずに算出し、健全経営を目指しましょう。

 

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